■薬物乱用がもたらす社会的影響

・薬物乱用がもたらす影響は個人にとどまらず、周囲の人や社会全体に害をもたらします。

 薬物乱用は個人の問題だから、別にかまわないのでは...という人がいますが、 それはおろかな考えというしかありません。薬物乱用ほど、周囲に深刻な影響を与えるものはほかにないからです。

 代表的なひとつが暴力です。長い間、薬物を乱用していると、知覚障害・食欲減退・情緒障害、幻覚や被害妄想が強くなり、家族に乱暴したり、常に凶器をもち歩くなどの異常行動がめだつようになります。家族や周囲の人たちはそれらにふりまわされ、恐怖と苦痛の毎日を強いられることになります。

 また、乱用薬物の密売価格は非常に高いため、一家の大黒柱である父親が仕事をやめ、家財道具を売り払い、ばく大な借金に追い回されたあげく、家庭崩壊、生活破綻にまでいきついたり、未成年の子どもが家の金品を持ち出したりするなど、薬物乱用は経済的にも深刻な事態を招きます。

 さらに、薬物乱用はさまざまな犯罪にもむすびついています。幻覚や妄想、フラッシュバック現象によってひきおこされる殺人、放火、監禁、傷害などの凶悪な事件や、薬代欲しさの窃盗などがあとをたちません。

 このほか、乱用薬物が国際麻薬犯罪組織や日本の暴力団の資金源になるといった社会問題など、薬物乱用による影響は広い範囲にわたり、さまざまな角度から市民生活をおびやかしています。

■覚せい剤に起因する事件の検挙状況

項目
総計
刑法犯 特別法犯
殺人
殺人
未遂
強盗
強姦
放火
暴行
傷害
恐喝
器物
破損
窃盗・他
銃刀法
暴力
行為
その他
平成12年
168人
4
8
4
0
2
16
2
12
89
19
1
11
平成11年
159人
4
5
6
4
3
14
2
13
88
11
0
9
増減
+9
 
+3
-2
-4
-1
+2
 
-1
+1
+8
+1
+2