■薬物乱用防止指導員制度及び組織化

 「薬物乱用防止指導員」制度(当初は「覚せい剤乱用防止推進員」)は、啓発運動の一環として昭和54年度から国と都道府県が一体となって推進しているもので、覚せい剤等の薬物の乱用が全国的に蔓延し、しかも一般家庭にまでも深く浸透しつつある状況に鑑み、各地域社会に根ざした啓発活動を展開するため、各地域社会の有識者に「薬物乱用防止指導員」を各都道府県知事から委嘱し、これら指導員の日常活動を通じて各地域社会の末端にまで覚せい剤等の薬物に関する知識の普及の徹底を図ることを目的としている。

 平成2年度からは、47都道府県に対して本制度の運営に必要な国の予算措置が講じられている。本制度では全国を通じて約19,000人(1県当たり400人)の「薬物乱用防止指導員」が委嘱され、これらの指導員は講習会等を通じて覚せい剤の作用、乱用による弊害及び乱用の実態等についての知識を習得したうえ、乱用防止のための積極的な地域活動を行っている。

 平成4年度からは、「薬物乱用防止指導員」に地域に根ざしたいわゆる啓発活動における草の根運動の中心的な役割を果たしてもらうために組織的に効果的な啓発活動を強力に行うこととし、主として保健所単位で地域に密着したきめ細かな啓発活動事業を実施するため、薬物乱用防止指導員協議会運営経費の予算措置を行っている。

 平成11年度には、従来の「覚せい剤乱用防止推進員」が「薬物乱用防止指導員」に改められ、対象とする薬物は、麻薬・向精神薬、覚せい剤のほか、大麻、あへん、有機溶剤等を含むこととされて、活動の一層の拡充が図られている。