[ LSDの詳細 ]

■通称

 アシッド(Acid)、バレルズ(barrels)、ビースト(beast)、ビッグ・ディー(big D)、ブロッター(blotter)、ブルー・アシッド(blue acid)、ブルー・チーア(blue cheer)、ブルー・ヘヴン(blue heaven)、ブルー・ミスト(blue mist)、ブラウン・ドッツ(brown dotts)、カリフォルニア・サンシャイン(California sunshine)、チェリー・トップ(cherru top)、チョコレート・チップス(chocolate chips)、クリアライト(clearlight)、コフィー(coffee)、コンタクト・レンズ(contact lens)、キューブズ(cubes)、カップケイクス(capcakes)、ドウムズ(domes)、ドッツ(dotts)、50フラッツ(50 flats)、ヘイズ(haze)、ヘヴンリー・ブルー(heavenly blue)、インスタント・ゼン(禅)(instant zen)、ルーシー・インザスカイ・ウィズ・ダイアモンズ(お気付きでしょうか、これは実は一種の暗号めいた名前で、各単語の頭文字を連ねてみてください。ルーシーのL、スカイのS、ダイアモンズのD。)、メロウ・イエロウズ(mellow yellows)、マイクロドッツ(micro-dotts)、(ドットは「点」、文字通りマイクロ(ミクロ)の点で、直径2mm位の極めて小さな錠剤に極少量のLSDを吸着させたものです。)、オレンジ・マッシュルームズ(orange mashrooms)、オレンジ・サンシャイン(orange sunshine)、オレンジ・ウェッジズ(orange wedges)、オズリー(Owsley、密造品なのに高品質の印と称して密造所(者)の名前を刻印したもので、現在では殆ど見られません。1970年代によく聞いた名前です。)、ペイパー・アシッド(paper acid、日本で最も頻繁に見られるのはこれで、「ブロッター・アシッド」[blotter acid]と言われるものの一種です。吸い取り紙のような紙にLSDをスポットしたものです。なお紙にはいろいろなものが印刷されています。)、パーリー・ゲイツ(pearly gates)、パープル・ヘイズ(purple haze)、パープル・マイクロドット(purple microdot)、ロイヤル・ブルー(royal blue)、ストロベリー・フィールズ(strawberry fields)、シュガー(sugar)、シュガーランプ(sugarlump、これら二つは、角砂糖で、これにLSDを染み込ませて使うところからきています。)、サンシャイン(sunshine)、ザ・チーフ(the chief)、ザ・ホーク(the hawk)、トゥエンティー・ファイヴ(25)、ウェディング・ベルズ・アシッド(wedding bells acid)、ウェッジズ(wedges)、ウエジーズ(wedgies)、ホワイト・ライトニング(white lightning)、ウインドウペイン(windowpane、透明又は、半透明のゼラチンにLSDを染み込ませたものです。ゼラチンの形がウインドウペイン(窓枠)に似ていることから、こう呼ばれています。)イエロウズ(yellows)、禅(zen)。

■1960年代になって不正市場に出回り始めたLSDは、無臭、無色、無味で極めて微量で効果があり、判明している乱用薬物中では、最も強力なものです。純粋な形態では透明な結晶ですが、液体の形で製造することも可能です。これを、たった一滴、紙や角砂糖やチューインガムをはじめ、キャンディー、クラッカー、切手等々、凡そ何にでも垂らして使うことができます。幻覚剤LSDは、時として錠剤やカプセルなどの形状で密造されることもあります。僅か1オンスのLSDで30万回分を製造することができます。そして28万分の1ccの分量で、幻覚を引き起こします。サイロシビンに比較して5,000倍も強力なLSDは、概ねグラム単位で計算されます。100マイクログラム(マイクログラムは100万分の1グラムです)もあれば、たちまち幻覚の世界へ「ブットンデ行って」しまいます。末端乱用者の使用量は普通50〜400マイクログラムで、この分量があれば、大抵8〜10時間は幻覚の世界をさまよっています。僅かに一回分、しかもこの分量だけで、問題を作ってしまう訳です。他の多くの乱用薬物と異なり、過量な使用(オーヴァードース)はあまりみられません。

(LSD は、麦角菌や朝顔の種子の中から見つかった一種のアルカロイドであるリゼルギン酸の誘導体で、半ば合成により作られます。)

 LSDの最初の作用は、心身的なものです。摂取して凡そ1時間もした頃の最初の反応は、漠然とした不安感や悪心で、その後に瀕脈、散瞳、顔面の紅潮、体温・血圧・心拍数の上昇、食欲減退、気分の高揚、不眠などの他、口の中に金属的な味を感じます。こうした症状を呈している「トリッパー」(幻覚の世界の彷徨人)が、一体その後どうなるかは、その人が如何なる暗示を受け易い性質を持っているか、どんなことを期待しているか、といったことと深く関わってきます。

LSDの使用経験に関する「フラッシュバック」 または症状の再燃現象と言われるものは、最初の摂取の後、数日で発生することもあれば、数カ月或いは数年を要することもあります。薬のこうした作用は、精神的なストレスや抗ヒスタミン剤の使用、更には、乱用者の最初の経験に関する刺激回想(stimuli reminiscent)・・・音楽や甚だしい場合はネオンサインの光であったりしますが・・・など付随意的なものが引き金となって顕れるのです。「フラッシュバック」が如何にして生じるか正確なところは誰にも判っていませんが、どうも化学的というより精神的な性格のものによって引き起こされているようです。

 この薬は消化されやすい錠剤、カプセル、角砂糖、マイクロドット、ブロッター・ペーパー(吸い取り紙)、四角いゼラチンなどに簡単に形を変えられるほか、切手、チューインガム、固い砂糖菓子、ソーダ・クラッカーなどに吸着させることもできます。

■ブロッター・アシッド(blotter acid)  ここ数年LSDは連続マンガのキャラクターなどを紙に転写したものが出回っています。こうした物はいずれも子供たちにもお馴染みのウォルト・ディズニーの作品に登場するキャラクター・・・例えば、「グーフィー」(goofy。犬をモデルにしたもの)や「ドナルド・ダック」など・・・が印刷されており、肌に付けるとLSDが吸着される仕組みになっているのです。(日本の乱用者は舐めて使用しているようです。)

■ピラミッド・アシッド又はウインドウペインズ (pyramid acid or window panes)  ゼラチンの板にワッフル状の刻みが入れてあり、その刻みの一つ一つを矧がすと、それぞれが小さなピラミッド状(四角錐)になるもので、青、黄、赤、灰色など様々に着色されています。これらのピラミッドは咀嚼したり嚥下したりする目的で密売されています。