■大麻の原料

 次に示す理由から、今日のマリファナは、10〜20年前のマリファナに比較して、一段と危険性を増したものとなっています。第一は、過去、マリファナに関して実施された研究が、この物質は恐らく無害であり、アルコールやタバコに比べても健康に与える危害が少ないであろう、といった印象を人々に与えてしまったこと。第二に一口にマリファナと言っても、10年前のそれに比べて、今日のマリファナは極めて強力なものになっていることです。10年目のマリファナは僅か1%かそれ以下のTHC(原注:delta-9tetorahydrocannabinol、デルタ・ナイン・テトラヒドロカンナビノール)しか含まれていなかったのですが、現在のマリファナでは何と4〜7%又はそれ以上ものTHCが入っているのです。

 マリファナには1,500を上回る物質が含まれていると言われています。この内500以上の物質は既に特定されていますが、大麻以外には、自然界に何処にも存在しないことが判明している物質であるTHCこそ、精神作用に重大な影響を与える元凶であると考えられているのです。

 THCは体内の脂肪組織や脳細胞の中に一ヶ月もの間止まることがあります。従って、ある人が仮に週に一本の割合で大麻タバコを吸ったとしますと、それだけでその人は最早常時THCに曝され続けることになる計算です。また、(大麻タバコの煙を)胸の奥まで吸い込んだりしますと肺に障害が発生することも知られています。一週間に5本の大麻タバコを吸うことは、一日16本の普通のタバコを吸うのに等しいとも言われています。大麻のタールはタバコのそれより50%も多く含まれていますので、副鼻腔炎(sinusitis)、気管支炎(bronchitis)、肺気腫(emphysema)などの原因となります。