■急性効果

 急性効果としては、有機溶剤の中枢神経に対する抑制作用によって、酩酊から麻酔に至る種々の段階の意識レベルの低下がもたらされる。いわゆるラリった状態となって、「幸せな気分になる、調子良く怖いものなし、フラフラ動きだしたくなる」などの発揚的、多幸的ないし、刺激的な酔いをもたらす。

 有機溶剤を脅迫的に吸引する乱用者では、喉の渇きや空腹の感覚さえも麻酔されて、急激に脱水症状や栄養失調を呈して緊急入院を要することもある。また自動車の中など狭くて換気の悪い場所で吸っていて、呼吸麻痺を起こして死亡することもある。さらに、有機溶剤には知覚異常や幻覚の発作作用もあるので、ラリっている最中に、周囲の物体が実際より大きく見えたり、小さく見えたり、あるいは変形して見える、移動する、またジェットコースターに乗ったように自分の身体が移動するように感じるなどの知覚異常が経験されることがある。

 また、色のついた曲線模様の変化や自分の空想する情景が夢のように目の前に展開する幻覚(夢想症)などが経験されることがある。