■有機溶剤の精神的症状

 シンナーなどの有機溶剤を摂取すると、時間の感覚にゆがみを感じる、物が大きく見えたり、極端に小さく見えたりなどの感覚が現れます。また、自分が偉大な人間になったような自信にあふれた気持ちにもさせます。

 しかし薬の効果がうしなわれるとともに、極度の疲労や情緒不安、孤独感、いらいらなどに見舞われるようになり、またもシンナーの摂取を繰り返すようになってゆきます。

 慢性的な摂取は、幻覚や幻視(物が変形して見える、実物より大きく見える、実物より小さく見える)を常にもたらすようになり、被害妄想へと発展していきます。それらの妄想と現実の区別がつかなくなって、突然周囲の人に乱暴をはたらくこともあります。また、抑制心がうしなわれ、生活は自堕落になり、自分勝手な考え方しかできなくなったりもします。より状況が深刻になると、脳神経に炎症が起こり、精神錯乱ののちに昏睡にいたることもあります。

 こうした神経へのダメージは、精神的な症状はもとより、ほとんどもとに戻ることのない致命的な障害となります。