●薬物問題を考えよう!
【薬物事犯ヘッドラインニュース】
【センターからのお知らせ】
 外部講師の派遣について
 制作レポート
【視点】薬物問題最前線
【調査・データ】
 薬物事犯データ
 意識調査
【国の方針】
 大麻等薬物規制の動向
【世界の情勢】
 国際的な薬物の規制状況
 World Drug Report 2022(UNODC)
 国際麻薬規制100年
薬物乱用と心身への影響
薬物乱用を防止するために
薬物乱用とは何か
乱用される薬物について
脳の働き
薬物乱用の影響
薬物依存
フラッシュバック
回復と再乱用防止
乱用のきっかけ
薬物に手を出させないために
薬物乱用に関係する法律
薬物の誘いを断るヒント
乱用される薬物の種類と影響
薬物の種類について
覚醒剤
大麻
コカイン
有機溶剤
危険ドラッグ
(合成カンナビノイド系)
危険ドラッグ
(合成カチノン系)
MDMA・幻覚剤
処方薬(中枢神経抑制薬)
薬を正しく使うために
薬は正しく使いましょう
全国の相談窓口
相談窓口一覧
吸入剤は、スプレー塗料、マーカー、接着剤、洗浄剤のように、家庭や職場でよく見かけるさまざまな製品に含まれています。これらの中には、精神作用性のある危険な物質も含まれます。
「高揚感」を得るための製品ではないので、通常これらの製品を薬物と考える人はいませんが、なかにはその目的で使用する人もいます。
高揚感を得るためにこれらの化学物質を使用する場合、これらを吸入剤と呼びます。吸入剤は主に子供や10代の若者が使用しています。そして10代後半の若者よりもさらに若い世代の方が多く用いる唯一の化学物質です。
top 誤って使用した物質を吸ってしまう場合もありますが、吸入剤という言葉は通常、人々が吸入によってのみ摂取するさまざまな物質のことを指します。
例えば、次の物質が該当します。
・有機溶剤(室温で揮発する液体)
・エアゾールスプレー
・ガス
・亜硝酸化合物(狭心症の治療薬)
吸入剤の多くは中枢神経系に影響を及ぼし、脳の活動を鈍くします。短期的な影響はアルコールに似たものであり、以下のようなものがあります。
・ろれつが回らない、言語障害
・協調運動の欠如(身体運動の制御)
・多幸感(「高揚感」)
・めまい
人々の中には、頭がふらふらしたり、幻覚(現実には存在しない感覚やイメージ)や妄想(誤った思い込み)などが生じたりする人もいます。吸入剤の反復使用は、自覚症状が薄まり、制御不能になる人も多いようです。中には嘔吐する人や数時間眠気を感じたりする人もおり、頭痛がしばらく続く場合もあります。
その他の吸入剤とは異なる、心疾患の治療に処方されることも多い亜硝酸化合物は、血管を拡張・弛緩させることにより、性的快楽を高めるために使用されています。
top 吸入剤を使用する人々は通常、「嗅いだり」「鼻から吸引したり」「袋に入れて吸ったり」「吸引したり」と、鼻や口を通してガスを吸います。これらは使用する物質や器具によって異なった俗称で呼ばれます。
吸入剤による高揚感は通常数分間しか持続しませんが、何度も繰り返し吸い続けることで、その高揚感を持続させようとすることも多いようです。
吸入剤の長期的な影響については、以下のようなものがあります。
・肝機能および腎機能の障害
・難聴
・骨髄の損傷
・協調運動の欠如および四肢の痙攣(神経の損傷による)
・行動発達障害(脳の障害による)
・脳の損傷(酸素の脳への供給遮断による)
さらに、亜硝酸化合物が性的快楽や性行為のために誤って使用されているため、それにより危険な性行動やその他の危険行動につながる場合があります。このため、HIV/AIDSや肝炎などに感染したり、感染を拡大させたりする危険性が高まります。