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【『DOPESICK』~アメリカを蝕むオピオイド危機~ ベス・メイシー著(光文社)】
(2020年7月7日)

薬物(オピオイド)の過剰摂取は過去15年間で既に30万人のアメリカ人の命を奪っており、専門家は次の5年間で更にもう30万人が死亡するだろうと予測している。今や薬物の過剰摂取による死者は、銃や交通事故の犠牲者を上回り、50歳未満のアメリカ人の死因のトップに躍り出ている。その増加ペースはHIVの最盛期を上回るほどだ。(本文より)


・・・アメリカでの薬物問題には医療制度を始め、政治、経済、法律、社会、宗教、文化などが複雑に絡み合っている。だから問題は容易に解決しない。著者が強調するのは、問題の複雑さを理解するためには、薬物問題を単なる道徳問題としてはいけないということである。オピオイド問題が生じ広がった背景にはアメリカ的な要因が見られる。しかし、経済・社会構造の変化の中で生じる闇は日本にも存在する。・・・
(南山大学山岸教授による日本経済新聞書評より)



日本ではオピオイド問題が身近な話題として取り上げられる機会が少ないとはいえ、大麻や覚醒剤など増え続ける薬物乱用問題の根底ある要因には実は共通点が多いのではないか。本書の中でアメリカでの薬物乱用防止スローガンとして、ナンシー・レーガン元大統領夫人の「ジャスト・セイ・ノー」が紹介され、訳者は巻末で日本における「ダメ。ゼッタイ。」を同様の意味合いで引用しているが、我が国においても複雑に絡みあったこの問題に立ち向かうためには、まずは「薬物に手を出さない」という予防啓発がこれまで以上に重要な役割を果たすべきではなかろうか。

そして啓発と同時に世界中から日本へ入ってくる違法薬物の供給を断つための取締関係機関の徹底した捜査の継続と、本書のテーマである依存症対策の充実と社会の理解及び支援体制が「三位一体」となってそれぞれの役割で連携することこそが重要なのであろう。この問題に携わる誰もが目指す最終ゴール「薬物乱用のない社会」に団結して向かうべきであって、「ダメ。ゼッタイ。」や「厳罰主義」等のインパクトのあるワードだけを拾って進めるべき活動の本質を見誤るようなことがあるとすれば、非常に残念なことだと思う。
いずれにしても非常にずっしりと重く、頭と心に記憶される秀逸なノンフィクションに出会うことができた。



【どうする麻薬問題「奇跡の国」と言われているが・・・山本 章/薬事日報社】
(2020年6月12日)

今年も6.26国際麻薬乱用撲滅デーに併せて全国各地で「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されます。折しもウイルスとの共存の最中、ニューノーマル下での誓いの夏を迎えます。

今回は厚生省(現・厚生労働省)および環境庁(現・環境省)勤務30年の中で「薬物乱用防止対策」にそのほとんどの期間、中心的な役割を果たされてきた山本章さん(元麻薬課長)が自身の経験を振り返りながら、変わらぬ活動の重要性と令和の時代に残された課題を明示されるとともに、今日に至るまでの足跡に想いを込めて私たちにエールを送ってくれています。

以下はネタバレにはならないと思いますが、「第六部ダメ。ゼッタイ。を永遠に」-明日への願い-からの抜粋です。

明日への願いを、ダメ。ゼッタイ。の国民運動の展開の1点に絞ってお話ししたい。
前章まで、薬物乱用防止対策のあれこれを書き連ねた。乱用防止対策は、薬の需要面すなわち薬物を欲しがらない・乱用に巻き込まれないようにする対策と、薬物を供給面から遮断する対策に分ける考え方があるが、取締・水際作戦など供給面の対策や治療は、いずれも薬物乱用の予防対策になっていないことを強調しておきたい。
違法薬物の乱用に陥って人生を棒に振り、はしなくも犯罪者の烙印を押されてしまった人が決まって言うのは「知らなかった」の一言。刑を終え、仮に治療が奏功しても取り返しのつかない時間を取り戻すこともできず、また再乱用に陥る不安や恐怖を抱えながら生きて行かざるを得なくなる。
ましてや家族を奈落の底に陥れた事実、友人・知人を良くない習慣へと誘い込んだ事実、反社会勢力に資金を提供してしまった事実、さらに所属する団体に迷惑をかけてしまった事実などは、いくら悔やんでみても消し去ることは出来ない。1回でも違法薬物に手を染めることは、その依存性ゆえにゼッタイ。ダメ。なのだ。
そのような考え方をベースに、麻防センターを中心にしたダメ。ゼッタイ。の国民運動が、さらに強力かつ末永く展開し続けることを願わずにはいられない。そしてそのためには、麻防センターの自立を求めたい。
~終章へ続く

*麻防センターとは(公財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターの略称



ミャンマー、覚醒剤2億錠など違法薬物押収、アジア史上最大規模
(2020年5月26日)

藤野彰さんによる世界の薬物情勢をアップした途端、衝撃的なニュースがミャンマー警察とUNODCの共同声明の形でリリースされました。
 ミャンマー当局とUNODC(国連薬物犯罪事務所)がアジアで数十年ぶりとなる大規模な摘発を行い数億ドル相当の違法薬物を押収した、という報道に注目しました。
押収の内訳は、メタンフェタミン錠剤が2億錠、クリスタル・メス500kg以上、違法薬物の原料となる化学物質35.5t、合成オピオイド精製のための液体メチルフェンタミル3,750ℓなどアジアで「過去に例を見ない」量だったそうです。

特に大量のメチルフェンタミルについては、その背景についても触れられているのですが、アメリカで数年前から大きな社会問題になっている合成オピオイド(鎮痛剤)の蔓延(トランプ大統領の「国家の恥」発言)に続き、これまでその使用のなかった東南アジアでの供給に麻薬犯罪組織が動き出したのではないか、という見解です。

関連事実として当地を含む東南アジア地域に於いて歴史的にアヘンの原料(アヘンからヘロインを精製)として多く栽培されてきた「ケシ」の国家的な取締りや規制があります。今回見つかった量で域内の1年分のヘロイン生産に匹敵する規模の合成オピオイドを作ることが可能だったとのことです。これら組織がヘロインに変わる薬物として合成オピオイドを位置付けているのではないかと当局は警鐘を鳴らしています。
日本が犯罪組織の大きな収益源である違法薬物の「優良市場」であることを考えると、今回のような世界の薬物情勢の実態から目を離すことはできないと痛感します。

・UNODC Myanmar 「ケシ」の大量抜去のレポート
・UNODC World Drug Report 2020(世界薬物報告書2020)

今回大規模な摘発の行われたミャンマー/シャン州南部に拡がるケシ畑

ケシの実に傷をつける様子


【「マトリ」最新データと実態から】
(2020年5月21日)

今回は2020年1月に刊行された元麻薬取締部部長瀬戸晴海氏の「マトリ」」を紹介します。既に財団の広報誌最新号(3月発行)で広告掲載していますが、我々が日頃ニュースなどで見聞きする報道からだけでは知ることのできない薬物事犯の実態、生々しい現実が解き明かされます。

4月に警察庁が薬物事犯の最新情勢(令和元年データ)をリリースしました(HP内「統計資料」に抜粋を掲載しましたのでご覧ください)
「薬物別検挙数では覚醒剤がやや減少、大麻が過去最多を更新、薬物事犯全体としてほぼ横ばい」
「覚醒剤押収量2tと大幅増、同密輸も依然高水準、その他の薬物を合わせると3t超える押収量となった」 「大麻では所持だけではなく栽培事犯、大麻押収量等周辺事犯も増加傾向」などが要約されています。そして事犯対策の柱を「覚醒剤密輸・密売の供給遮断と、大麻事犯取締り強化及び啓発活動」としています。

さて、一方でコロナ禍最中の5月、薬物関連記事をネットニュースで見てみますと、
・大麻所持でラッパー逮捕、その後の検査で覚醒剤の陽性反応(東京)
・自称アーティスト大麻所持で逮捕、営利目的で栽培も(広島)
・兵庫県警22歳巡査、大麻所持で逮捕(兵庫) ・コロナ禍休校で一時帰国の女子大生、国際郵便で覚醒剤錠剤(ヤーバー)を密輸、コントロールド・デリバリー捜査で受け取ったところを現行犯逮捕(東京) ・「自分で使うため・・・」25歳消防士、乾燥大麻所持の疑いで 逮捕(茨城)と日々立て続けにアップされています。

行政のデータと日々の報道の中で、今何が起きているのか、これからどうなるのか、我々はどう対処していけばいいのか、瀬戸さんがこの問題の本質を説かれています。
コロナ後、私たちの啓発活動もここからリスタートではないでしょうか。

●「マトリ」厚労省麻薬取締官 瀬戸晴海/新潮新書


【企画】世界の薬物事犯の情報~国際麻薬規制100年~ 藤野彰氏の講演動画を公開しました。
(2020年5月15日)

講演動画公開に合わせ、同時代に同じ国連の舞台で志と使命感を持ってその責務を果たされた国連難民高等弁務官(UNHCR)緒方貞子さんの回顧録を紹介します。藤野さんは国連薬物・犯罪事務所(UNODC)に在籍されていました。

読後そのインタビューから私たちの小さな力でも世の中の役に立つことがあるのだと勇気をもらえます。
今、世界中がこれまで経験したことのない大きな壁を目の前に、それを乗り越えようと動き出しました。
困難の最中、私たちの新しい生き方の糸口を見つけるためにも先人たちの歴史から学ぶことは多くあると感じます。

そしてもう1冊、昨年アフガニスタンにて志半ばで命を落とされた中村哲先生はペシャワール会をベースに同国貧困地域での医療活動と、そこに暮らす人々に希望をもたらすライフライン構築の陣頭指揮を執られてきました。
3人に共通するキーワードは『人の命を助けること』 当たり前のことが今、心に響きます。

●『聞き書 緒方貞子回顧録』 野林 健・納家政嗣(編)/岩波現代文庫

●『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』中村 哲/NHK出版

 

【STAY HOME, SAVE LIVES】
(2020年4月28日)

ネットへのアクセス時間が延びているという報告があります。(※)
くれぐれも興味本位や好奇心など軽い気持ちで “違法薬物”等の誤った情報に近づかないようご注意ください。
全国の主な相談窓口をご案内しています。【相談窓口一覧】よりご覧ください。
(※)2019年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」(内閣府)

【今この時期に「依存」について考えてみませんか】
(2020年4月20日)

外出自粛で家にいる時間が長くなり、ストレス解消方法や健康維持についてのサポート情報も増えてきています。また今このような時期だからこそやれることを実践している人もいることでしょう。過去の感染症をテーマにした書籍なども再注目されているようです。

さて、今この時期に「依存」について(決して難しくなく)考えてみませんか。
私たちが主な対象とする違法薬物を始め代表的な依存としては身近なところでアルコールやタバコ、あるいはパチンコや競馬などのギャンブルがありますが、最近若者を中心に広がるゲーム障害も昨年WHO(世界保健機構)が精神疾患と位置付けました。益々進化するオンラインゲームやそのディバイスであるスマホの依存をメインにとても分かりやすく「依存とは何か」の基礎を教えてくれる本を紹介します。

  脳内借金・正の強化・負の強化・聖域の消失・自己責任など、はっとさせられるワードが示され、その解説になるほどと納得します。一方で若者たちに大きな影響を与える職業としてのプロゲーマー、ユーチューバー、スポーツ競技としてのeスポーツなどについても触れられ改めて考えさせられます。(「スマホ依存から脳を守る」中山秀紀先生/朝日新書)

そして更に薬物依存について詳しく学ばれたい方には、松本俊彦先生の書かれた「薬物依存症」(ちくま新書)こちらもお勧めです。

現在のコロナ禍の終息後、迅速にまた皆様と一緒に薬物乱用防止活動が再開できますよう備えたいと思います。

【薬物乱用防止×COVID-19関連】(2020年4月14日)

医療専門家から心臓や腎臓等に基礎疾患のある方へ注意喚起の情報が出されていますが、米国国立薬物乱用研究所(NIDA)からも同様にメッセージ(原文英語)が出ています。
呼吸器系に疾患のある方、また喫煙者(タバコ、大麻等)に関してのコメントですが、今般の生活情勢の急激な変化の中で、くれぐれも大麻等違法薬物やネット上での関連する誤った情報に近づくことのないようご注意ください。

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